ブロガー向け新型スカイライン発表会


11月の上旬に日産自動車からメールが来ました。
「?」と思いながら見ると…『ブロガーの方々を対象とした新型スカイライン発表会を開催いたします。この発表会にご参加いただけませんか』

新型車が発売になると発表会が行われます。そこに呼ばれるのはマスコミや評論家の方々。
一般の人は当然入れません。もちろん入ったことはありません。
こりゃ行くっきゃないでしょ!

2006年11月20日、小雨降る中を日産自動車株式会社本社ギャラリーに行ってきました。

V35ってスカイラインとしては失敗作だったと思います。
確かにユーザーの嗜好が多様化する中でセダンの販売台数は下落しました。
しかしそれ以上にスカイラインの販売台数は伸びず、印象に残らない車に…。

しかしモデルチェンジして登場したV36は、成功作とは言えないV35のイメージを色濃く残してました。
なぜ??インフィニティG35としては売れたから??
この疑問を解決するのが今回のメインでした。

このボディカラーだとシルフィっぽく見えます

スカイラインとご対面。
実際に見ると面構成が豊かなんですね。
インターネットや雑誌で見ると「のぺー」とした印象だったんですが。
フロントフェンダーはしっかり踏ん張ってます。
離れて見ると、どことなくブルーバードシルフィにも見えてしまう。そんな時があります。
ボディカラーのせいでしょうか?

会場でプロダクトチーフデザイナーの長谷川さんを発見!
さっそくお話を聞きました。


---まずV36はスカイラインとしてデザインされたんですか?インフィニティG35としてのデザインですか?
「アメリカの市場というのは大きいので無視はしてません。しかし優先もしてません。
アメリカではインフィニティブランドを「プレミアな外国車」としてみています。ですからスタイリングや細やかなラインでアメリカ車にはない、日本車としての良さを出すようにしてました。決してインフィニティ優先にはしてません(笑)」

---日本市場では好評でなかったV35とスタイリングのイメージは共通ですが何故ですか?
「スカイラインというとコンセプトがモデルチェンジ毎に揺れてました。そこで今回V35からV36では同じモチーフで行こうと。ボンネットの峰が立っていると見切りがよいですよね。あれはV35の良い点でしたので今回も採用してます。L型のランプもスタイリングの継続こだわって採用した物です」

---V36のスタイルでポイントは?
「V35はスタイルに説得力があるというか…非常にまとまっているし良いスタイルなんですが、心に訴えるようなものがないんです。優等生すぎるって感じですね。そこでV36は訴えるスタイリングを目指しました。
片側10ミリ使ってしかも前後を大きく絞り込んでランプを外側へ出しました。ワイド感を出すようにしてます。あと高さを20ミリ削ったのが大きいんです。V35をアメリカで見たらやたら腰高に見えてねぇ(笑)デザインルームで見て良くてもアメリカでは全く異なって見える、という勉強になりました」


---リヤフェンダーの後ろでラインが下に向かってますが、レパードJフェリーやU13ブルーバードのような狙いですか?
「ラインを下げることで後ろを下げて見せたい、と言うことではありません。Cピラーから大きな流れをトランクに向けて出していく…そしてドアからの縦面が合わさる。この結果下がったラインとなったのです」

---丸目のテールライトは最初から決めてましたか?

「V35は新しいチャレンジとして丸テールを止めました。そうしたらマスコミやファンの皆さんからものすごい不評で…。なのでV35もマイナーチェンジで丸テールに変えました。V36は最初から丸で考えてます。皆さんが丸テールをお望みですからそれに応えてデザインしています」

---なぜトランク上部にシルバーモールが付いているのですか?
V35でリヤカメラを装着するとトランクに四角い箱が付いて…あれは良くないなと思いまして。今回はリヤカメラを取り付ける部分をデザインに取り込みました。シルバーの部分は樹脂です。樹脂のほうがエッジを出せるんです。スポイラー状にシャープにしたかっ。たので取り付けました。あと、L型のリヤランプを鮮明に見せるために何か欲しかったと言うのがあります。スケッチの中にあの部分にパーツを付ける案がありまして、良かったので採用しました」

---V36のスタイルはV35からの継続性を狙っているというお話でした。では、V36クーペも同じ継続性ですか?
「もちろんクーペも継続性を狙ってます。すでにコンセプトカーをお見せしてますが(デトロイトショーに登場した「インフィニティクーペ」)基本的にあのスタイリングのままです」


なぜV35のイメージが強いスタイルなのかと思ったら「狙い」だったんですね。
トランクのシルバーモールは説明を聞いてもチョット…違和感があります。
スカイラインクーペはモール無しでも良いリヤスタイルですし。
市場の評価はどうなるか?非常に気になります。

これが違和感のあるシルバーモール


続いてエンジン担当の方とお話ししました。

---本当に6800回転まで綺麗に回るんですか?
(最高出力は315ps/6800rpm)
「もちろん回ります。VQエンジンは高い評価を頂いてましたが、スポーツ性というか…高回転が得意でないと言う評価を頂いてました。そこでパーツを大幅にリニューアルして高回転まで回るエンジンにしました。6800までは回ります」

---2500ccと3500ccはどちらが回りますか?
「2500ccは50%を新パーツにしてます。3500ccは75%です。元々2500ccの方が回るエンジンだったんです。今回は3500ccが2500ccのように吹ける、という感じですね。3500ccらしい重厚感のある回り方ではない、という意見も出たくらいで」

---高回転まで吹ける新エンジンと組み合わされるのが5ATなのはなぜ?
「そ、それが一番されたく無かった質問です(笑)では建前を少々(笑)ギヤ比や変速スケジュールを最適化して過不足無い走りが出来るようになってます。でも…他社さんは6速ですし、レクサスLSは8速ですしねぇ。やはり5速は厳しいでしょうか…」

---このエンジンは他車にも搭載されるんですか?たとえばフェアレディZとか。
「う…!今日はスカイラインの発表会ですのでコメントは難しいです(笑)VQ搭載車は日産の中に多いですから、モデルチェンジのタイミングでHRを搭載していく可能性はあります」

---高回転に自信のあるエンジンですのでMTで乗ってみたいですね。追加の予定は?
「今回はHRとスカイラインのお披露目と言うことで…。今後の商品展開の参考に致します。やはり6速MTですか?(笑)」


なかなかシャレっ気のある楽しい担当者さんでした。
HRエンジンにはかなり自信を持ってました。
乗って頂ければ良さはすぐに判ります!ということです。早く試乗したいですね。

自信作のVQ35HR


いよいよセグメント・チーフ・プロダクト・スペシャリストの大澤さんに直撃!

---ずばりフーガとスカイラインの違いって何ですか?似たサイズ、同じV6を搭載してます。違いはV8の有る無しくらいですが?

「じゃ、ずばりお答えしましょう(笑)BMWでいうところの5シリーズと3シリーズの違いです。フーガはV8もあるし、どかーんと直線を行っちゃう感じ。スカイラインはヒラリヒラリと走る感じかな。フーガの方が落ち着いた雰囲気で造ってます。スカイラインの方が若い。でもスカイラインに60歳過ぎの人が乗っても格好良く見えるんじゃないかな」

---先ほどチーフデザイナーの長谷川さんに聞いたんですが、V36はG35優先ではないと言うことですね?
「スカイラインとして日本市場を大事にしてます。もちろんインフィニティを無視してはいないですけどね。むやみに幅を大きくしたりしてないでしょ」

---V36クーペが気になります

「クーペは来年出します。スタイルはショー(デトロイドショー)に出品したとおり。イメージが通り易いようにちょっと幅が大きいですけど。描いた(デザインした)のは長谷川。彼は今、日産の中でスポーティな車を描かせたら一番上手。だから今回も長谷川に任せたんです」

---シャシやエンジンは新型GT-Rのベースに?
「新型GT-Rが気になるでしょうね(笑)今、一生懸命造ってますよ。ボディは幅がちょっと大きくなります」



V36クーペも期待できますね。
現行型も非常にカッコイイので市販されるのが楽しみです。
フーガとスカイラインの違いは非常にわかりやすい説明でした(笑)





今回のブロガー向け発表会というのは日産として初めての試みだそうです。
スカイラインオーナーでありスカイラインファンである者としては非常にありがたいことでした。
開発者の方々にお話を聞いて、スカイラインという車がたくさんの人の情熱と共に作り上げられたと言うことを感じました。

素人の話をきちんと聞いて話をして頂いた開発者の皆さん、会場内で運営をされたスタッフの皆さん、ありがとうございました。


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